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Dancing birds

春先はよくアートブックを眺めていて、そのうちの一冊をめくっていたときに、ある民族の写真に目が止まりました。

自然の木の枝やカタツムリの殻、鳥の羽などを美しく装い、トランス状態で精霊と対話するシャーマニズムを生活の軸に置いた民族の写真です。

顔に独特の模様を描き、色とりどりの美しい鳥の羽をピアスのように耳に挿した姿は、彼ら自身が精霊であるかのような幻想的な雰囲気を纏っています。
今にもそのまま空へ飛んで行きそうな彼らの写真を目にしてから、鳥をモチーフにしたデザインを作りたいと考えていました。

随分前に小粒の南洋真珠(別名、タヒチパールとも呼びます。)を仕入れて、2年ほど眠らせていました。
宝石は仕入れをしてからすぐに使うものもあれば、デザインが浮かぶまで何年か置いておくものもあります。
長年ストックしていたルース達がデザインとして浮かぶ時は一瞬で、ふわりと頭に浮かんだその形ができるだけ崩れぬよう、そっと手を添えるような気持ちで制作に入ります。

アートブックで見た鳥の羽の装飾について考えていたある日、南洋真珠のその凸凹とした歪な形がフッと鳥のシルエットと重なり、このデザインが生まれました。

見ているだけで楽しくなるような陽気な鳥たちを思い描き、様々な色合いの天然石を使い、架空の鳥たちを作りました。

この鳥はパーツ全てを手作業で作っており、小さな溶接をはじめとする細かな工程がかなり多いのですが、体のパーツを付けられて仕上げの工程を待つ姿は、まるで小さな鳥達がちょこんと座っているようで、私たちも作っている間ついつい笑顔になってしまうような制作の日々でした。

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